立体駐車場の塗装は、塗料・塗装作業ともに大切なことは言うまでもありませんが、それを生かすのは一番最初に行う「下地調整」です。さび落としが中途半端だと、どんなに良い塗料で細かい場所までたっぷりと塗っても意味がありません。下地調整は手間がかかりますが、念入りに丁寧に行います。

錆びの発生

機械式立体駐車場の鋼材には溶融亜鉛めっき仕上げと塗装仕上げのものがあります。基本溶融亜鉛めっき仕上げは錆びに強いとされていますが、メンテナンスによっては錆びてしまいます。

とくに東京湾沿岸にあるような機械式立体駐車場は塩害の影響を受けてとてもさびやすい状況にあります。錆が発生すると鉄面や鋼材は徐々に浸食されていきやがて穴が開いていきます。タイヤとの接地面にあるパレットは砂などの摩擦により特にさびやすい場所です。

錆びの撤去

ケレン

錆びている場所は2種ケレンや3種ケレンを施してディスクサンダーのワイヤカップなどを用いて錆びの撤去を行います。
錆が発生している機械式立体駐車場の場合はいわば塗装より重要な作業です。
塗装仕上げをしている機械式駐車場の場合、特に紫外線も浴びている箇所に関してはチョーキングが起こっているいるため下地調整が必要です。このような腐食部以外の場所に関しては浮き出た顔料を落とす必要があります。
手作業での目荒らしや可動部や駆動関係付近の場所については塗料との密着度を図るためシンナー拭き、状況によってはパレットの表裏面などは下地調整の不足に備えて高圧洗浄をする場合もあります。